2020 マイナビ 皇后杯, 2020 マイナビ, マイナビベガルタ仙台レディース

2020.12.24<マイナビ>皇后杯 準決勝 日テレ戦 & 2020ラストトレーニング


12月24日(木)サンガスタジアムbyKYOCERAにておこなわれた皇后杯 JFA 第42回全日本女子サッカー選手権大会 準決勝 日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦の試合模様、監督・選手コメントをお届けします。

試合序盤、前線からの積極的なプレッシングでボールを奪いショートカウンターでゴールに迫るも得点ならず。一方、ボールの支配率を徐々に高めだした日テレに先制点を与え、苦しい展開に。


後半に入り、更に失点を許すも終了間際に浜田選手が相手GKが飛び出したところを冷静に判断しループシュート。1点を返すも反撃及ばず試合は1-4の敗戦。皇后杯はベスト4という形で終了となりました。


“ベガルタ”の名を背負い戦う最後の公式戦となりましたが、チームへの温かい後押しをありがとうございました。

 


 

<辛島啓珠監督>
◆試合総括
結果として1-4の完敗であったと思います。ですが、選手たちは最後まで身体を張ったプレーをみせてくれましたし、ゴールを狙う姿勢も貫いてくれたと思います。結果だけ見れば残念ですが、選手たちは100%の力を出し切ってくれました。
立ち上がりから前線で積極的な守備をしていこうと狙いを持って臨んだ中で、攻撃面でも決定的なチャンスもありました。前半序盤に得たチャンスを決め切れず、徐々に相手ペースになってしまいました。その中で1点は失いましたがハーフタイムには相手に追加点を与えず、辛抱強く戦っていこうと選手たちを送り出しました。
後半に入り、立て続けに失点をし、そこで勝負も決まってしまったという印象です。ただ、4失点した後も常にゴールへと向かい、1点を返した選手たちの諦めない気持ちには感謝したいと思います。
1-4という敗れてしまい、今季の全日程が終了となりました。新型コロナウイルス感染症の影響による例年と異なるレギュレーションの中で最後まで戦い抜いてくれた選手たちをはじめ、コーチングスタッフ、クラブ関係者のみなさんの協力に感謝したいと思います。ありがとうございました。

◆今季を振り返ったときに、チームの成長はどのような点にあったと思いますか
今日の試合については1-4と、相手が私たちを上回るところは大いにありましたが、攻守において昨季より精度が増したと思いますし、それがリーグ戦のデータにも反映されています。攻守ともに成長できたと1年だったと思います。

<浜田遥選手>
◆試合総括
みんなで戦う最後の試合になってしまったことが悔しいです。

◆得点シーンを振り返ってみてください
北原選手から良いボールが供給されたので、相手GKが前に出てきた中で、空いているエリアを狙って打つことができました。

◆試合後にはピッチ上で選手たちと言葉をかわしている様子もみられました
長い間一緒に戦ってきたメンバーと準決勝で終わってしまった悔しさと、感謝の気持ちを伝えました。

◆サポーターのみなさんに一言お願いします
京都まで応援に駆けつけてくださったにもかかわらず、決勝へ進出できず悔しい気持ちです。
(チームが)どのような状況でも変わらず共に戦ってくださったサポーターのみなさんがいたからこそ、ここまで勝ち進むことができました。感謝の気持ちでいっぱいです。

◆引退や退団が決まっている選手たちとは何か言葉を交わされましたか
すでに発表されている4名(坂井、小野、有町、安本)の選手は、ここまでチームを引っ張り、苦しい時にはチームを守ってくれました。あの4選手がいなければ今のチームワークは生まれなかったと思いますし、先輩方が築き上げたものは、例えチームが変わっても守っていかなければならないと思います。
最近では選手の入れ替わりも多く、長い期間在籍している選手も少なくなってきています。ですが、4選手が中心となり、今のチームの良さを作り出してましたし、そこをしっかりと守っていきたいと思います。

 


 

【 今季の活動がすべて終了となりました 】


昨日の結果をもちまして、2020シーズンのチーム活動がすべて終了となりました。来年2月からはマイナビ仙台レディースとして、新たなスタートを切りますが、チームへの温かな後押しを引き続きよろしくお願いいたします。
最後になりますが、1年間レディースのブログをお読みいただいたみなさま、ありがとうございました。

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2020.12.20<マイナビ>皇后杯 準々決勝 C大阪堺戦


12月20日(日)ユアテックスタジアム仙台にておこなわれた皇后杯 JFA 第42回全日本女子サッカー選手権大会 準々決勝 セレッソ大阪堺レディース戦の試合模様、監督・選手コメントをお届けします。


雪が舞う中での準々決勝となりましたが、多くのサポーターのみなさんにご来場いただき、チームを後押ししていただきました。


試合は開始早々から動きます。前半1分、左サイドからパスを受けた浜田選手が相手GKの位置を冷静に見極めて放ったシュートがゴールラインを割り、先制に成功。続く25分には相手DFのクリアミスをペナルティーエリア内で拾い、ゴール上に蹴り込み、前半を2-0で終えます。


しかし、後半に入ると流れは相手ペースに。ボールを握られ、攻撃の主導権を渡す苦しい展開に。後半20分、37分に立て続けに得点を許し、試合は延長戦へ。


延長に入り、更に相手に得点を与え2-3と苦しい展開になるも、延長後半6分に有町選手がゴール前の密集の中、左足を振りぬき試合を振り出しに戻します。


互いに120分では決着がつかず、試合はPK戦へ。キッカーを務めた5人が独特の緊張感が漂う中、冷静にゴールへと流し込み、5-3で勝利。4年ぶりとなる準決勝へコマを進めました。

 



<辛島啓珠監督>

◆試合総括
立ち上がりに先制点を取り、良い流れの中で追加点を奪い、前半を2-0で終えたのは良かったと思いますが、後半に入り、試合を通して守備の時間が長かった分、徐々に足が止まりはじめた印象でした。
1点を奪われ、さらに追いつかれ、状況としては危なく、90分だけの結果を見ると我々は助かったのかなと。相手にボールを握られ、(後半に)相手に3点目を与えてもおかしくはないシーンが続いていました。さらに、延長に入り相手に勝ち越され、点を取りに行くしかない状況の中で、交代で入った選手たちが上手く自身の力を発揮してくれました。延長後半に有町のゴールで追いつき、2試合連続のPK戦で5人連続で決め切り、準決勝に駒を進めることができたのは良かったと思います。
(準決勝は)日テレとの対戦を控えている中で、24日まで日は短いですがしっかりとリカバリーをして、できるだけ良い状態で京都に移動し、決勝進出を目指したいと思います。

◆スタート時のフォーメーションが4-2-3-1のようにみえました。狙いを教えてください
4-4-2ですと3ライン(DF・MF・FWそれぞれのライン)の間のスペースを相手に上手く使われてしまう可能性がありました。相手は3-4-3で臨んでくることは事前に分かっていましたので、中盤をもう1人増やすことで我々のファーストディフェンダーを明確化させる狙いでした。
なでしこリーグのアウェー・ジェフL戦で、3バックの相手に対し、4-2-3-1が機能していたこともあり準々決勝に臨むにあたり、様々なことを考えたうえで、この布陣で試合に入りました。
トップ下の佐藤瑞については、彼女が自由に動きボールに絡むことによって、前線でボールが落ち着く回数も増えていたと思います。途中で交代はしましたが、十分なパフォーマンスでしたね。

◆攻撃面において、どのような狙いをもって今日の試合に臨みましたか
相手が守備の時に5バックになったとき、(相手の)サイドの選手をいかにつり出して、サイドの選手と3バックの間に生まれるスペースを突けるかが大きな狙いでした。その点においては、自陣でのビルドアップの段階で、万屋・奥川のサイドバックが良いポジション取りをして、相手を引き出してくれました。また、浜田を基点とした
シンプルなサイド攻撃も狙っていこうと指示をしました。

 


<浜田遥選手>

◆“ベガルタ”として最後の皇后杯に臨むにあたり、選手間で話をしたこと、個人として意識していることを教えてください
今日の試合に関しては“ベガルタ”の名を背負って戦う最後のユアスタでの試合でしたし、引退を表明されたお二人と、安本選手・坂井選手と共にこの会場でプレーできるのも最後と分かっていましたので、今まで以上に貪欲に勝利を目指して戦いました。

◆開始早々、25分に挙げた得点の振り返りをお願いします
(1点目は)フリーの状態でボールを持ち、相手GKの位置も見ながら、しっかりと打つことができました。2点目に関しては、思い切り振りぬけたと思います。

◆PK戦で相手が外した後のキッカーを務めた浜田選手。どのような心境でしたか
延長後半に獲得したPKを外し、PK戦になってしまったので、とても責任を感じていました。ですが、あの場面で蹴ることを仮に避けていたとしたら、一生引きずるとも自分では分かっていました。(延長後半時と)同じコースを蹴るか、違うコースに蹴るか。自分では決めきれないほど緊張していたこともあり蹴る前に安本選手に相談しました。「紗和子さんだったらどうしますか?」と聞き、「私なら(コースを)変える」と言っていただいたので
コースを変え、ゴールに蹴り込みました。

◆サポーターの応援や横断幕でのエールもありました
選手・スタッフ・サポーターが“優勝”という目標に向かいまとまっていると思います。結果として、タイトルを取りたいという気持ちが更に強くなりました。

 


<有町紗央里選手>

◆試合総括
前半に2点決めて、優位に試合を進められる状況であった中で、後半に入り相手のペースにのまれた印象でした。
2点追いつかれた時のダメージはそれなりにありましたし、相手も勢いにのっていたので全体としては難しい試合運びでしたが、結果として勝ち切れたことが良かったと思います。

◆今大会に臨むにあたり、チーム・個人として意識していることを教えてください
前回のS世田谷戦は試合開始からエンジンが掛かっていなかったといいますか、それぞれのポテンシャルを出し切れていない印象でした。勝つことはできましたが、課題も残る試合だったと私個人として思っていました。いつもなら、それを各選手に対して口で伝えるというのはしてこなかったのですが、私も今季限りで引退しますし、思っていることは伝えようと。試合でがんばっているのはもちろん分かりますが、出場するのであれば、試合に出られない選手の分も戦ってほしいと。それをプレッシャーとして感じるのではなく、みんなが一丸となって戦い、しっかりとピッチで表現していこうと伝えました。

◆2-3の状況で延長後半に有町選手のゴールで同点に追いつきました。ゴールシーンを振り返ってみてください
相手の勢いももちろんありましたが、みんなでゴールを向かう中で、まずは同点に追いつこうと全員が共通理解を持っていたと思います。万屋選手から良いボールがゴール前に送られ、船木選手がスルーし、私のもとに(ボールが)流れてきました。良い形でボールを収めることができたので、左足を振りぬくだけでした。

◆PK戦のラストキッカーを務めた有町選手。どのような思いで臨みましたか
絶対に準決勝へ行こう!と全員が思っていましたので、決めれば勝つというプレッシャーはもちろんありました。
ですが、2試合連続でPK戦でしたので、前回ほど緊張せずに臨めました。

◆今回もたくさんのサポーターが駆けつけてくれました。後押しはどのように届きましたか
天候の悪い中、たくさんの方々にご来場いただきました。私にとっても最後のユアスタで、みなさんの前でプレーできる喜びと幸せに満ちていました。感謝の気持ちを勝利でお返ししたいと思っていましたし、勝てたことが何より嬉しいです。

 


<小野瞳選手>

◆試合総括
全体的に身体を張り、なおかつ、パスを繋いでゴールに迫っている様子でした。(ベンチにいても)全員の気持ちがとても伝わりましたね。
後半、相手がボールを保持する時間が段々と増して、サイドへの揺さぶりでスペースが空き始めた印象でした。
そのスペースを埋めながら、ケアしようとピッチに入りました。(実際にピッチに入ると)思っていたよりも相手に上手くスペースを作らせてしまっていたので、修正に苦労しました。投入時には2-1とリードしている中で、結果としてそこから2点を与えてしまったので、流れを相手に与えたことが悔しいです。

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2020.12.13<マイナビ>皇后杯 3回戦 S世田谷戦


12月13日(日)カンセキスタジアムとちぎにておこなわれた皇后杯 JFA 第42回全日本女子サッカー選手権大会 3回戦 スフィーダ世田谷FC戦の試合模様・監督コメントをお届けします。


試合は序盤から互いに譲らない均衡した試合内容。相手のサイド攻撃・ロングボールに対して攻め込まれる時間もありましたが、守備陣が集中し身体を張ったディフェンスを披露。


後半に入り、ボールを保持する時間が増え始めるも、ゴールネットは揺らせず。90分で決着はつかず、延長戦へ。


延長前半、ついに試合を動かします。左サイド深くで船木選手が縦に突破。左足のグラウンダーのクロスに左足で上手く合わせたのは有町選手。先制に成功します。しかし、後半に入り、失点。互いに譲らず、決着はPK戦へ。


PK戦でキッカーを務めた全員が冷静に決め、試合は1-1(PK 5-3)という結果で勝利。チーム全員がハードワークし、準々決勝へと駒を進めました。


12月20日の準々決勝はユアテックスタジアム仙台での開催です。サポーターのみなさんの後押しを力に勝利、そして準決勝進出を目指します。


 


<辛島啓珠監督>

◆試合総括
皇后杯というトーナメント戦では、勝たなければ意味がないと常々話をしていた中で、まずは今日の試合で勝利したことがすべてだと思います。
相手は立ち上がりから、特徴を生かし、我々もあわや失点してしまいそうなシーンもありました。(相手の)特徴を抑え、危ない場面もありましたが前後半を通して無失点で終えることができました。
前半の終わりから後半にかけて、攻撃の流れを掴み始め、ゴール前まで押し込むシーンが増えはしたもののシュートまで持ち込むことができず、得点に繋げることができませんでした。
延長戦に入り、船木が左サイド深くまで突破して、そのボールに有町が左足で上手く合わせ、良いシュートが入り、そのまま1-0という形で今季のリーグ戦で我々が勝ちパターンとしていた形に持ち込みたかったのですが相手の粘りもあり追いつかれたことは今後の課題ですが、PK戦という独特の緊張感の中で、しっかりと決めきり、まずは勝利できたことを重要視したいと思います。
準々決勝のC大阪堺戦は会場がユアスタですので、ホームの会場で戦える喜びを持ち、相手は強敵ですがしっかりと勝って準決勝に進みたいと思います。