明治安田生命J1リーグは終盤戦に突入した。J1残留に向けて何としてでも勝点を積み上げたい仙台だが、10月もアウェイ連戦で苦しい戦いが続いている。
10月2日に行われた第31節・柏戦は、開始10分でMF8松下佳貴の縦パスを受けたFW11赤﨑秀平が、FW42富樫敬真へスルーパス。これが通って富樫の見事なゴールが決まり、J1残留への希望のゴールとなった。しかし、ゴールに絡んだ富樫、松下がいずれも試合中に負傷するアクシデントが起き、その後、粘り強く守り続けるも78分に失点を喫し、1-1の引き分けに終わった。アウェイで勝点1は健闘したとも言えるが、J1残留に向けてはやはり勝点3が欲しかった一戦だった。
そして、10月17日に行われた第32節・大分戦は、共にJ2降格圏脱出を目指すチーム同士の大一番だった。積極的にゴールに向かいたいところだったが、仙台はなかなかシュートまで持ち込むことができなかった。前半は何とか大分の攻撃を耐えて0-0で抑えたが、後半にカウンター攻撃から失点。さらに直後にPKを献上し、0-2と2点差となる。仙台は練習試合で好プレーを見せていたMF28佐々木匠らを投入し、ゴールに迫ろうと試みたが、得点を奪うことができず、0-2で痛い敗戦を喫した。
現在の仙台の順位は最下位の20位。そのことは受け入れなければならない。しかし、まだJ1残留の望みは残されている。あと4つ順位を上げるためには、今日の広島戦から勝点3を積み上げるしかない。全力で広島に勝ちに行きたい。
広島は現在10位。引き分けが多く、上位と勝点は離れているが、安定した戦いを見せており、9月26日第30節・札幌戦で2-0、第31節・名古屋戦で1-0と連勝し、3週間の中断期間に入った(第32節・C大阪戦はACLの日程の関係で9月22日に消化済み)。
特長としては前線の外国籍選手の破壊力だ。FW37ジュニオールサントスがチームトップの7ゴール、FW9ドウグラスヴィエイラが6ゴールと得点源になっている。また、守備も安定しており、元仙台GK1林卓人がレギュラーに復帰し好パフォーマンスを見せている。またUAEのアル・アインに所属していた元日本代表DF3塩谷司が完全移籍で復帰。好調の守備陣との競争も期待されている。
仙台としては前節シュート1本に終わった悔しさをバネに、ゴールに向かう意識を高く持ちたい。勝点3を積み重ねるためにはゴールを奪うしかない。守備ではもう一度局面での戦い、球際勝負で絶対負けない意識を強く持って戦いたい。
今シーズン、3回広島と対戦しているが、2勝1分けと好相性の相手でもある。闘志を奮い起こして、必ず勝利をつかみ取ろう。