明治安田生命J1リーグ第30節・神戸戦から、本来はホーム4連戦となる予定の仙台だったが、11月3日に開催予定だった第26節・柏戦は柏のスタッフ、選手に新型コロナウイルス感染があり、試合中止となったため、ホーム3連戦となった。
10月31日に行われた第25節・広島戦は前半、相手の攻撃に対し守勢となったがGK27ヤクブ・スウォビィクがファインセーブを連発し、DF23シマオ・マテ、DF13平岡康裕も冷静な判断力を見せ、ゴールを許さなかった。どうしてもゴールの欲しい後半、木山隆之監督は勝負に出た。75分J3沼津への期限付き移籍から復帰したばかりのDF31照山颯人を投入し、3-4-2-1の布陣に変更すると、相手の混乱を招き、多くの決定機をつくり出すことに成功。ゴールまであと一歩だったが、得点を挙げることはできず、0-0の引き分けに終わった。それでも、終盤気持ちの入った猛攻を見せられたこともあり、選手たちはサポーターから大きな拍手で迎えられた。
このホームでの連戦は神戸相手に2得点を挙げるも惜敗、広島に終盤追い上げてのスコアレスドロー、と徐々に内容は向上している。柏戦は中止となったが、選手たちは気持ちを切り替え、勝利を目指し鳥栖戦に臨む。
この鳥栖戦は本来8月19日に行われる予定だったが、鳥栖のスタッフ、選手に新型コロナウイルス感染があったため、延期となっていた。多くの試合が延期になり、他のチーム以上に過密日程となった中でも精力的な戦いを見せている。直近の4試合は全て引き分け。現在9試合勝ち無しではあるが、粘り強い戦いで勝点1ずつを積み上げている。
チーム得点王は大阪体育大から加入の大卒ルーキーFW16林大地でここまで7ゴール。ゴールに貪欲に向かうストライカーで、DFライン背後への抜け出しも得意。若きFWがチームを引っ張っている。また、近年アカデミー出身選手も主力として活躍しており、鳥栖U-18出身のFW33石井快征はここまで3ゴール。昨年U-18に在籍しながら多くのトップの試合に出場していたMF41松岡大起もここまで23試合に出場し、攻撃にアクセントをつける存在として活躍を見せている。また、長年仙台の中心選手として活躍したMF50梁勇基も今シーズン19試合に出場し、存在感を発揮している。
仙台としてはMF5椎橋慧也をはじめ、中盤の選手が球際勝負に負けず、できるだけゴールへ近い位置でボールを奪って、攻撃の時間を長くしたい。古巣戦となるMF9イサッククエンカのキープ力やパスセンスを生かし、ゴールへ向かう貪欲さを持ち続けたい。
今日こそ絶対にホーム初勝利を挙げ、終盤戦へ向け弾みをつけよう。