7月18日、ゴールドのユニフォームに身を包んだ仙台サポーターが、ユアテックスタジアム仙台に帰ってきた。明治安田生命J1リーグ再開後初めて、観客を入れての試合を開催。2,597人の入場者はソーシャルディスタンスを保って席に着き、新しい観戦様式の下、仙台の選手たちを後押しした。MF5椎橋慧也は「みなさんが見ていると、一緒に戦っていると感じて力が出ました」、FW19ジャーメイン良は「声援はありませんでしたが、拍手で自分たちを後押ししてくれました」と声を出さず、拍手で応援するサポーターの気持ちは、選手たちにしっかりと伝わっていた。
そうして行われた前節・札幌戦。前からのプレッシャーとショートカウンターという戦い方が機能し多くの決定機をつくり出し、23分FW20長沢駿のポストプレーからボールを受けたMF7関口訓充が右サイドでフリーになったジャーメインにパス。ジャーメインが右サイドを突進してゴールを決めて先制。さらに60分には椎橋が相手DFのパスをインターセプトしてミドルシュートを決めて札幌を突き放した。しかし、その後前半で退場者を出し10人となった札幌の反撃に遭い、2失点を喫して2-2の引き分け。「確実に勝点3を取れた試合。非常に悔しい」とジャーメインが語った気持ちはサポーターも同じことだろう。この悔しさをパワーに変えて、今節の川崎F戦へ挑む。
川崎Fは2017~2018シーズンJ1リーグ連覇を達成した強豪だが、昨シーズンは4位。ACL出場も逃す悔しいシーズンとなり、今シーズンはV奪還を目指している。2月の開幕戦は鳥栖に引き分けたが、7月のJ1再開後は4連勝と絶好調。4試合全てで複数得点を挙げており、圧倒的な攻撃力が持ち味だ。
攻撃の核となっているのは、昨シーズンは9ゴールを挙げるもフィットするのに時間のかかっていた元ブラジル代表FW9レアンドロダミアン。今シーズンは本領発揮し、現在2ゴールを挙げている。またエースFW11小林悠が前節・横浜FC戦で途中出場し戦列復帰し、いきなり2ゴールを挙げ、健在ぶりをアピール。MF16長谷川竜也、MF41家長昭博も共に3ゴールと絶好調。誰が出ても、どこからでも点の取れるチームであることは間違いない。
こうした質の高い攻撃陣を誇る川崎Fに対し、仙台は攻守にアグレッシブに戦うという木山隆之監督が掲げるスタイルを貫きたい。前節でも見せたような積極的に前からボールを奪いに行き、奪ったらショートカウンターを狙う形は今節も有効だ。関口やMF18道渕諒平のドリブル突破、FW42山田寛人のスピードも生かしていきたい。守備では球際での厳しさや、DFの早めのつぶしが求められる。前節果敢に前へ出てボールを奪ったDF16吉野恭平に期待がかかる。
中3日の連戦となるが、どんな時もアグレッシブさを失わず、監督・選手・サポーターが共に戦い、最後に勝利の喜びを分かち合おう。