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　仙台サポーターの方々にとっては、説明の必要はない人物ともいえる。そのような選手がこの日に対戦相手としてユアテックスタジアム仙台のピッチに立つことに複雑な気持ちを抱く方も多いかもしれないが、仙台の選手たちは全力のプレーで戦って勝つことをもって、彼への礼儀としたいところだ。

　ジュニアユース時代から、仙台のアカデミーで育った選手だ。奥埜は仙台ユース卒業後にトップチーム昇格はならなかったものの、仙台大学でさらに大きく成長し、JFA・Jリーグ特別指定選手として在学中の2010年にJリーグ公式戦デビューを果たす。2012年からは晴れてトップチームに加入。2013年途中から2014年までは長崎に期限付き移籍して経験を積み、2015年の仙台復帰後は中心選手として活躍してきた。

　今季から、惜しまれながらも選手としての成長のため環境を変える決断をした奥埜。賢いポジション取りと、密集地帯でも発揮されるテクニックで、新天地でも試合出場機会をつかんでいる。手強い相手となった奥埜を、元チームメイト達は全力で止めたい。