PLAYERS FILE HOME

　今シーズンは3人のキャプテンの1人として、チームを牽引する役割を担うこととなった大岩一貴。DFリーダーとしてより一層の責任がかかるシーズンだが、期待に応える働きを見せている。

　昨シーズン夏まではDF平岡康裕が3バックの中央で、大岩が右を務めることが多かった。しかし、サイドバックも務められるほどのスピードを生かし、相手のカウンター攻撃に対応ができ、体の強さとバネを生かし、長身FWとの競り合いにも強さを見せたことで、3バックの中央に定着しもうすぐ1年が経とうとしている。

　キャプテンに就任したこともあり、精神的にも一回り大きく成長している。W杯中断明けの横浜FM戦は8失点というDFとしては屈辱的でショッキングな敗戦だった。精神的に引きずることも考えられた鳥栖戦だったが、大岩は悪い流れを断ち切るかのような気迫のディフェンスを見せ、後半から元スペイン代表FWフェルナンドトーレスを投入し、勢いを増して攻め立ててきた相手を無失点に抑え、1-0での勝利に貢献した。大敗後の大事な試合で、チームが守備の安定を取り戻せたのは、メンタルが非常に安定した大岩の存在あってこそだろう。

　今日の対戦相手は名古屋。名古屋市出身の大岩にとっても、特別な相手との対戦となる。特長のある攻撃を仕掛けてくる難敵だが、いつものように周囲を鼓舞し、気持ちの入ったプレーで相手攻撃陣を抑えて勝利に導いてほしい。