VP EYES

見せろ、不屈の魂
鬼木新監督を迎え、風間前監督の攻撃サッカーを継承発展させる川崎F。
強烈なアタックに屈せず、磨き上げた攻撃武器に勝利をつかめ!

 明治安田生命J1リーグは日本代表活動期間による2週間の中断を経て再開する。仙台はここまで4試合を戦い、3勝1敗の4位と上々の滑り出し。前節柏戦も試合終盤まで0-0の状況が続く厳しい試合だったが、MF14金久保順の素速いリスタートに反応したMF7奥埜博亮のゴールにより1-0で劇的勝利でJ1通算100勝を達成した。

 そして今節からは昨シーズンの上位チームとの対戦が続く。まずは今節迎え撃つのは川崎F。次節はアウェイで昨シーズンJリーグYBCルヴァンカップチャンピオンの浦和と対戦。さらにその次はホームで昨シーズンのJ1リーグ、天皇杯のチャンピオン鹿島との対戦となる。昨シーズンもこの時期上位との対戦が続いたが、その時は負傷者が続出したこともあり、連敗となってしまった。「Be STRONG」をスローガンに掲げる以上、今シーズンは強い気持ちでどの試合も勝利を狙っていきたい。

 川崎Fは5シーズン指揮を執った風間八宏前監督が退任し、J2名古屋の監督に就任した。代わって指揮を執る鬼木達監督はクラブOBで、現役引退後も川崎Fで指導者として経験を積み、満を持しての監督就任だ。風間前監督は攻撃に重点を置き、ボールの保持率を高めるサッカーを展開してきたが、鬼木監督もベースの部分は継承しようとしている。ただ、これまで得点源だったFW大久保嘉人がFC東京へ移籍したこともあり、攻守のバランスを再構築しようと模索中だ。

 今シーズンはキャプテンにFW11小林悠が就任。先日、日本代表にも追加招集されたストライカーはチームを引っ張ろうと意気込んでおり、開幕から2戦連続ゴールを挙げた。そして何と言ってもチームの顔はMF14中村憲剛。ここまで2ゴールの彼を中盤で自由にしてしまうと失点のリスクは大きくなる。昨年の五輪代表で中心選手だったMF10大島僚太やG大阪から移籍のMF8阿部浩之など攻撃陣はタレント揃い。守備陣では昨季から守護神として君臨するGK1チョンソンリョンや、中盤で当たりの強さを武器とするMF21エドゥアルドネットなど個の強さを見せられる選手が多い。

 仙台はここまで2ゴールのMF7奥埜博亮にも期待がかかる上、25日の富士大との練習試合でハットトリックを達成したFW20クリスランもコンディションが上がっている。守備では前節ファインセーブを連発したGK21関憲太郎、守備の要DF13平岡康裕を中心に、川崎Fの強烈なアタックを冷静にはね返していきたい。

 川崎Fは強敵だが、怯んではいけない。取られたら取り返せば良い。メンタル面でも「Be STRONG」が求められる一戦。不屈の精神で絶対に勝利しよう。