NEW HERO

GK 21 関 憲太郎 Kentaro SEKI

1986年3月9日生まれ 178cm / 76kg 群馬県出身
神流小→北中→前橋育英高→国見高→明治大→ベガルタ仙台(2008年加入)→横浜FC→ベガルタ仙台(2013年復帰)

良い準備で良いセーブを生む。
謙虚で、頼もしい守護神。

 良い準備が、良いセーブを生んだ。当たり前のようで実は難しいことだが、関憲太郎は明治安田生命J1リーグ第27節・C大阪戦で、自らのプレーによってそのことを証明してみせた。

 このC大阪戦の前日に、アクシデントがあった。練習中にシュミット・ダニエルが右足を痛め、プレー続行が不可能となった。しかし、代わってゴールマウスに立った関は、セットプレー練習の流れを切ることなく、守備を引き締める役割を果たしていた。

 「急遽自分が出ることになって、今更何かをしても変わらないし、柔軟に対応しようと思って、この日を迎えました」と、C大阪戦後に関は心境を明かした。彼が平常心で試合にのぞむことができたのも、日頃の良い準備があったからだ。今季は明治安田生命J1リーグ戦で第6節までゴールを守っただけでなく、JリーグYBCルヴァンカップでも4試合に出場してグループステージ突破に貢献。天皇杯2回戦や7月22日のプレシーズンマッチでも、ゴールを守った。試合によっては彼やチームにとって不本意な結果もあったが、関のパフォーマンス自身が大崩れした試合はなかった。試合を前にした練習では、シュートへの反応の速さや素早い飛び出し、さらにチーム全体のバランスを考えたポジショニングといった良さを見せて、実戦につなげてきた。

 そして、このC大阪戦でも、関は好パフォーマンスで味方を支えた。開始1分で飛んできた相手のシュートにも慌てることなく、確実にキャッチ。「相手のシュートミスに助けられました」と本人は謙遜したが、たとえ相手にフリーでシュートを打たれても、しっかり、コースに入り、キャッチしたり、最低でも枠外にはじき出したりして、ゴールを許さなかった。この試合で唯一の失点場面にしても、一度は相手のシュートを食い止めている。

 「いいスタジアムで、楽しんで試合に挑むことができました。みんながハードワークしてくれたおかげ」と、関は味方を称えた。謙虚な姿勢と頼もしいセーブで、守護神はチームを支え続ける。