VEGALTA FREE Wi-Fi PORTAL SITE VPORT

VP EYESMATCHDAY PROGRAM
「V PRESS」

上り調子の愛媛との主導権争い。
中盤を制し、保持したボールを確実に
ゴールへつなげよう

 ベガルタ仙台は明治安田J2リーグ第11節で、2025シーズンのホームゲームでは初めてのナイトゲームを戦う。第10節・熊本戦から間隔が短めの試合だが、スタミナと組織力を高めている仙台にとってはのぞむところ。このタフな日程で、新たに出場機会をつかむ選手もいるかもしれない。総力戦で、この試合でも勝点3を手にしたいところだ。

 この第11節にキューアンドエースタジアムみやぎへ迎える相手は、愛媛。今シーズンは開幕からなかなか勝利が遠く苦労してきたが、前節の山形戦では3-2で点の取り合いを制し、2024シーズンから数えてリーグ戦で21試合ぶりの勝利をあげた。仙台としては、復調傾向にある相手を勢いに乗らせず、退けなければならない。

 愛媛は中盤の構成力が高いチームだ。中盤の底でコンビを組むMF8深澤佑太とMF14谷本駿介のボランチ2人は非常にバランスが良く、深澤が守備でフィルター役となれば、谷本が奪ったボールを確実に前につなげることができる。また、ドリブルとラストパスが鋭いMF24甲田英將や、素早い突破からクロスを送るMF13窪田稜といった攻撃的MFと組み合わさることにより、ボールを一度落ち着けることも、少ないボールタッチで素早くゴールに迫ることも使い分けることができる。前節ではJ2初ゴールとなる決勝点を決めたMF48行友翔哉のようなニューヒーローも表れた。

 仙台としてはこの相手の中盤にボールを支配されないように、パスワークを断ちきったり、こぼれ球をめぐる勝負を制したりして、リズムをこちらに引き寄せたい。仙台も中盤が多士済々で、ボランチのポジションも攻守それぞれ武器の明確な選手が揃う。MF10鎌田大夢はパスやドリブルといった攻撃のしかけに加え、相手のコースをふさぐなどツボを押さえた守備でも成長を見せている。ハードワークで相手を食い止めるMF6松井蓮之、左足からのパスが多彩なMF8武田英寿、ボール奪取が得意なMF17工藤蒼生といった面々も加え、中盤での主導権を握りたい。誰と誰の組み合わせでも、今シーズンの仙台は試合を重ねるごとに相手を振り回すボール回しが磨かれている。一度ボールをおさめれば、簡単に相手に渡さずに相手陣内へ運びたいところだ。

 そして、仙台が保持したボールを、確実にフィニッシュまでつなぐことが肝心だ。MF27オナイウ情滋のスピードや、MF11郷家友太のゴール前への飛び出し、FW99宮崎鴻の空中戦といったアクションに対し、確実にボールを届け、シュートに持っていくことが望ましい。FW20グスタボのパワーやFW40安野匠の前への推進力も、チームにとって新たな武器となっている。中盤で主導権を握ったならば、そこで保持したボールにPASSIONを乗せて、相手ゴールを貫くこと。それが、勝利への道となる。