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「V PRESS」

守備を引き締め、主導権を仙台の手に。
ここはユアスタ。主導権をつかむのは仙台だ。

 ベガルタ仙台は明治安田生命J2リーグ第8節・甲府戦で、3試合ぶりの勝利をあげた。ここ数試合の仙台はメンバーがそろわなかったり準備期間が短かったりと難しい日々が続き、ホームでのJ2第6節と第7節では悔しい連敗を喫していた。しかし原崎政人監督に「連敗を止めにいくというよりは勝ちたいという気持ちをしっかりゲームに出そう」と呼びかけられて臨んだ甲府戦では、チームは効果的にボールを動かして3得点。FW19皆川佑介とFW42富樫敬真に待望の今季初ゴールが生まれ、今季初先発したDF20キムテヒョンとMF32鎌田大夢も攻守に活躍。勢いを得てホームに戻る。

 ホームでの勝利を目指すうえで鍵になってくるのが守備だ。仙台はJ2第5節・山形戦から複数失点が続いている。この4試合で選手の組み合わせは変わっているが、誰が出場機会を得たとしてもボールを取る場所、取って攻撃に繋げる流れといった約束事を整理して、この試合に臨みたいところだ。

 守備が重要な理由は、相手の山口が攻撃的なチームであることにもある。攻撃的なポジション取りでボールを回し、相手陣内に前進してくるスタイル。仙台から期限付き移籍で活躍しているMF20田中渉は契約上出場できないが、中盤の底に位置するMF8佐藤謙介やベテランMF33山瀬功治、緩急をつけたプレーができるFW18高木大輔といったボール扱いに長けるタレントが揃う。サイドバックでプレーしても高い位置でボールを持てるMF7石川啓人や、前節にセットプレーから得点したFW19沼田駿也のようにサイド突破をしかける選手の存在にも注意だ。

 山口は前がかりになりやすいぶん、仙台が高い位置でボールを奪えば背後を突けるといえるが、DF6渡部博文やGK21関憲太郎といった元仙台選手のように個人能力が高い選手が構えているので簡単にはゴールへ到達できない。

 仙台としてはやはり甲府戦で見せたように、縦への速さと横の揺さぶりを効果的に混ぜた攻撃をしかけたい。そのためにも、山口の巧みなボール回しを確実に寸断し、相手中盤の隙間やサイドバックの裏など、ボール奪取をした時点で空いた場所を突く流れに持ちこむことが大事になる。攻撃の勢いはそのままに、守備の安定を加えた試合運びに期待しよう。ここはホーム、ユアテックスタジアム仙台だ。どんなに攻撃的な相手が乗りこんでこようとも、ここで主導権を握るのは仙台だ。そして、勝利するのも。