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試合日程/結果

2018 明治安田J1 第32節 サンフレッチェ広島

<渡邉晋監督記者会見>

 お疲れさまでした。仙台のサポーターが、大挙というわけではなかったのですけれども、それでも遠い広島まで駆けつけてくれて、すごく力強い声援を90分間送り続けてくれました。本当にありがとうございます。そういった、現地に駆けつけてくれたサポーター、あるいは仙台で勝利というものを首を長くして待ってくださったサポーターの方々に、ようやく久しぶりに公式戦で、あるいは(明治安田J1)リーグ戦で、90分間での勝ちというものを届けることができて非常に嬉しく思いますし、ホッとしています。
 残りのゲームが少なくなってくる中で、また今シーズンの我々にとって乗り越えなければいけない壁が来たのですけれども、今シーズンに決して我々は順風満帆だったわけではありませんし、ひとつひとつそれを乗り越えてきたと。その先にまた、こうして壁が生まれたときに、「もう一度乗り越えてやろうぜ」という話をして送り出したのですけれども、実際に最後はいろいろアクシデントもありましたが、タフにやり切った選手たちは、これでひとつ壁を乗り越えてまた逞しくなれるのかなと思っています。ただし、残りのリーグ戦がまだありますので、失ったもの、勝点というものを取り戻せるように、また精進していきたいと思います。

■序盤はアーリークロスが多かったのですが、それは狙っていたのでしょうか。

 意図的です。そのために、前線に高さのあるハモン(ロペス)を入れ、あるいはクロスの得意な蜂須賀と永戸を入れました。
 広島さんの守備の圧力というものはやはりそうとうなものがありますから、そこで何かいなしてやろうというところで、我々がつき合うのではなくて、最前線の2対2のところは、シンプルに利用しようと。それで少し相手がオープンになってくれば、地上戦でいけるような選手を投入していって、どんどんボールを動かしていこうというようなプランはありました。そのため、クロスを上げるのも意図的でした。
 そうは言っても前半の中でも、我々が落ち着いてボールを動かす、あるいは相手を動かす、ということができるようになってきたので、そのへんはしっかりと、選手たちも相手を見てプレーをできるようになってきた証かな、と思っています。

■スローインからの得点場面は相手の守備が整う前に速いテンポで攻めてのアーリークロスからでしたが、その手応えはいかがでしたか。

 別にスローインからの何かをトレーニングしたわけではないので、その局面だけを切り出して、ではそれがあったからどうでしたかということは、その質問に関しては難しいです。
 ただし、どういうボールの動かし方をして、相手を動かして、相手の最終ラインの背後を取っていくか、ゴールを陥れるかというところをずっとトレーニングしています。素晴らしいゴールだったと思います。相手の隙を突いて。ここ数試合はカウンターで出ていくスピードやパワーは足りないものがあったので、「そこをもう1回出そうぜ」という話をしていましたし、そこはトレーニングでも口酸っぱくは言っていました。
 その成果はひとつあったと思うのですけれども、別にあの局面だけ切り取って何かができましたね、良かったですね、というところではなくて、やはり90分のゲームの中で相手を見て、どういうものができたか、というものは大事だと思うので、そういった全ての成果が、そこの得点シーンに凝縮されていたと思います。

■3-5-2でスタートした意図を教えてください。 

まずは、我々のファーストディフェンダーをより明確にしたいというところ、守備の部分で1トップ2シャドーが連動していければいいのですが、どうしても最近はそこが重たくなってしまって、1トップのナオ(石原)が制限をかけなければいけない時間が多かった。そこを2枚にして、その後ろの3枚のスライドが非常にハードに、タフにはなるのですけれども、ではウイングバックがプッシュアップしましょう、という場面を作りたかったというのが1番です。
 あとは、前回対戦(J1第14節)の広島戦を振り返ったときに、我々は敗れはしましたけれども、特に前半はそうとう我々の立ち位置に広島さんが困っていたと思うのです。そのイメージもあったので、我々がアンカーを置いて、インサイドハーフを置いて、2トップを置いて、広島さんに対しての狙いというものをそこには込めました。

■5月に対戦したときから、広島の印象が変わったところがあったら教えてください。

 何試合も見ているわけではないのですが、我々との対戦というところで比較をさせてもらうと、我々のホームで戦った時はもう少し我々がいなされる時間というものもあったと思います。
 我々が最後に1人少なくなったときも割とシンプルに放りこんでくれたので、我々の守備は狙いを持ちやすかったかなと思っています。もちろん、時間もあるので、シンプルに上げようというところは、私も反対の立場であればそう指示はしたかもしれませんが、やはりもう一手間二手間かけられて、深いところでえぐられて何かをやられた方が嫌でした。
 そういうものをやれる選手はたぶん広島さんにはたくさんいると思いますし、前回対戦でやったときは、そういう動かし方を我々もされて、困った部分もあったので、強いて言えば、そこは今日に感じたところです。