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試合日程/結果

2018 明治安田J1 第6節 浦和レッズ

<渡邉晋監督記者会見>

 お疲れさまでした。まずは、埼スタに駆けつけてくれた仙台サポーターのみなさん、本当にありがとうございました。ビジターの席が売り切れになるくらい、という話も聞いていましたし、(明治安田J1第2節の)味スタでのFC東京戦以上のサポーターが来てくれたという話も聞きました。願わくば彼らに勝点3を届けて、帰りの仙台までの道中も長いでしょうから、勝利の余韻に浸って帰ってもらいたかったのですけれども、それができなくて本当に申し訳なく思っています。
 試合の方を振り返ると、立ち上がりの失点、本当に我々の不注意で、やはりああいうものをやっている以上は、拾えるものも拾えない、勝てるゲームも勝てない、そんな不注意の失点だったと思います。ただし、その先の85分間は、ある程度は我々がやりたいことをしっかり表現して、相手陣に押しこめましたし、多くのチャンスも作れましたし、シュートも打てたと思います。 
 前半は、少し苦労した部分もあったのですけれども、ハーフタイムで、まずちょっとリスクを冒してでもしっかり持ち出す場所、あるいはあまり降りすぎない場所を明確にして、まず我々が相手陣に入っていくと。そして相手陣に入っていけば、いい距離に立てますから、そこからコンビネーションなりクロスなり、というところでしかけようというような話をしました。実際に、それができた後半の45分だったのかなと思います。
 「ちょうど1年前の今日に、ここで0-7の大敗をして、そこからちょうど365日が経って、今日に俺達が何ができるかを示してやろうぜ」という話をして選手を送り出したのですけれども、去年に続いて勝てなかったという事実は、やはり悔しいですし、まだまだだと思います。
 ただし、特に後半の45分間に我々が示せたものを、またこれからも怖れることなくチャレンジしていければ、もっと勝点も積み上げられるでしょうし、もっと魅力的なサッカーを出せると私は信じています。何も、悲観するようなゲームではなかったと思っています。
 連戦も長いので、とにかく頭と体をフレッシュにして、次の名古屋に向かっていきたいと思います。

■相手に未知の部分も多かった中で、相手の先発のシステムを予想して、こちらが3-5-2で戦うにあたり、どういうところに注意して試合に入りましたか。

 まず、浦和さんが非公開でトレーニングをしていたので、情報が全くなかったというところです。これまでのゲームを見た結果、4バックでくるのではないかと思っていたのですが、蓋を開けたら3バックでした。おそらく、リーグ戦の前節の長崎戦で、我々がミラーゲームで苦労したということも、参考にしたでしょうし、もともと3バックにやり慣れている浦和さんのメンバーが、そうしてぶつかってきたのではないかと思います。
 ただし、ミラーゲームになっても、我々がどうやったら前進できるか、背後を取れるかというものは、ゲームの前に、ほんの数分ですけれども、整理はしました。それはもちろん、我々も長崎戦の反省を生かして、こうやってやろう、というものがありましたから、毎回毎回ミラーゲームに苦労し、結果は勝てなかったのですが、今日は内容だけを見れば、長崎戦より遙かに進歩したいいものは見せたのかなと思います。
 具体的に、ここをこう、と言うと、またいろいろ対策を練られてしまうので言えませんけれども、しっかり狙いは整理できて、共有できたのかなと思います。

■前半は失点シーン場面以外にも浦和に攻められた時間帯が多かったのですが、立ち上がりの不注意だったというところは、何が向こうに流れがいった原因だったのでしょうか。

 戦術的にどうこう、ということはもう一度映像を見て振り返りたいと思います。不注意というのは、ゲームの入り、5分のところですよね。今までにそんな早い時間にやられたこともなかったですし、立ち上がりに、今の浦和さんの状況を考えると、ホームですし相当なパワーで来るだろうと。それを我々がまともに受けてしまえば、当然圧力を感じて前進できない、相手にボールが渡る、シュートを打たれる、そういうものが当然出てくると思います。
 実際にそういうものが出たからこそ、あの失点につながったと思いますので、それがなぜかと聞かれても、不注意です。では不注意をなくしましょう、というところだと思います。戦術的にどうこうというのは、映像を見て振り返ろうと思います。

■前半30分以降がベガルタ仙台のペースになって、おっしゃるように悲観することはない内容でしたし、いつ点を取れてもおかしくない内容でしたが、今日に関して、最後に決めきれなかったのは、どう考えていらっしゃいますか。

 そこはたぶん、クオリティーになると思うのです。結局は。では、そのクオリティーを高める作業をどうやるのかというと、トレーニングしかありません。それは、我々も日々トレーニングしていますし、選手も真摯にやってくれていますし、では明日、今日に入らなかったクロスの練習をやろうよと言って、クロスの練習をもし仮に30分やったからと言って、次の名古屋の試合で点を取れるかというと、そんなこともないと思います。
 これはもう、やり続けるしかないです。すぐに上達するとも思わないし、これは本当にクオリティーの部分であれば、もっともっとクオリティーを上げること、それに尽きると思います。
 ただし、クロスを上げた人間が、よりいい状態でクロスを上げられるようにするためには、周りの選手がどのようにサポートをした方がいいのか、あるいはその仕掛けたときのボールの持ち方とかは、相手にとっていやなのか、そういうものはもっと突き詰められるかなと思いますので、グループとして、あるいは個人として、そのような私からのアドバイスなりトレーニングなりをしていきたいと思います。
 ただし、本当の際のところは、質です。これはもうやり続けるしかないし、これから彼らがどんどん向上してくれることを私は信じています。