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試合日程/結果

2017JリーグYBCルヴァンカップ グループステージ Aグループ 第6節 北海道コンサドーレ札幌

<渡邉晋監督記者会見>

 お疲れさまでした。平日のナイトゲームにもかかわらず、沢山のサポーターが札幌ドームに駆けつけてくれました。いつもいつもなのですけれども、本当に、心から感謝しています。ありがとうございます。
 ちょっと、事故のような失点が早々に出て、ゲームを難しくしてしまうのかなと思ったのですけれども、その後にベンチも含めてしっかりと戦況を見定めて、ゲームを我々の方に持ってこられたというのは、ひとつのチームの成長の証なのかなと思っています。
 ただし、失点シーンは、映像を見て振り返りたいのですけれども、事故、アクシデントっぽい失点とはいえ、ボックスの中であれだけフリーな選手がいるというのは、ちょっと我々の今までの戦いを振り返ってみてもなかったことなので、猛反省しなければいけないのかなと感じています。
 その後に、リスタートも含めてひっくり返して、後半の我々がカウンターで出ていくシーンも合わせると、おそらくもうふたつ、みっつくらい取って、ゲームをしっかりと、確実に終わらせる、あるいは我々が最後にグループステージのゲームがない状況ですので、得失点差でも少しはFC東京さんと争うようなかたちにしなければいけないゲームだったと思っています。
 6試合で13ポイントというのは非常に素晴らしい成績だと思うのですけれども、この最後の札幌とのゲームで、勝ちはしましたけれどもまたいろいろなものを教えられたのかな、という感じはしています。
 この間のリーグの横浜FM戦はいいゲームをしながら勝ちきれなかったので、また今日の勝ちというものは、我々の勢いに変えて、次のホームの、リーグでの新潟戦に向けてまたみんなでパワーを出していきたいと思います。

■今日の場合、前後半の立ち上がりが悪い展開になってしまったときに、誰に立て直す役を期待しましたか。

 我々が今年に掲げているテーマは“自立”です。誰かに頼っているようではだめだと思います。もちろん、キャプテンマークを巻いた人間、あるいは経験値のある選手というものはそういうものを察知して、チーム内に伝播することが1つの仕事だとは思うのですが、では若い選手はその人たちに任せていいのかというと、それだとやはりだめだと思うのです。
 キャンプからずっと自立というものをテーマに掲げて進んでいる以上は、やはり1人ひとりが当事者意識を持って悪い流れを断ちきろうというような考えを持たなければいけないし、行動をしなければいけないと思います。
 ただし、前半にひっくり返せたというのもまた彼らですから、何も全てをネガティブにとらえる必要はないと思うのですけれども、おっしゃったように、前後半ともゲームの入りという部分でばたついてしまったのは、もう一回見直さなければいけないと思います。
 ただし、この前の横浜FMとのゲームはあれだけ圧倒しながら勝ちきれなかった、でも今日は本当に、バタバタしたすごくとらえどころの難しいゲームだったのですけれども、勝ち切れたというのはひとつ、我々の進歩として、ポジティブにとらえる部分はポジティブにとらえて、進んでいきたいと思います。

■点をあげた石川直樹選手と佐々木匠選手の評価をお願いします。

 まず、(石川)直樹は、ここ数試合、リーグ戦の方ではなかなかゲームにからむことができなくて、すごく悔しい思いをしているのですけれども、常にいい準備をしてトレーニングにのぞんでくれているというのは、しっかりと認識はしています。
 今年も副キャプテンですし、実際にルヴァンカップではキャプテンマークを巻く機会が多いので、そういったチーム全体を鼓舞するような役割もしっかり担ってくれたのかなと思います。
 得点シーンは、すみません、見ていないのですよ。あまりにも修正することが多すぎて、ベンチでいろいろスタッフと話をしている間に入っていたのです。またゆっくり振り返りたいと思うのですが、今はリスタートではいいボールが入ってきているので、そのあたりの信頼関係がしっかり構築されているからこそ、直樹のゴールにつながったのかなと思います。彼も、札幌が古巣ですから、そういう思いももしかしたらそのボールに乗り移ったのかな、という感じもしています。
 佐々木匠に関して言うと、もちろん、今日はゴールを上げました。効果的な役割も多かったです。でも、やはりゲームの90分を通して言うと、「ここ」というときに、もっとチームの勝利に貢献するような仕事をしてほしい、という感じがしています。ミスしてはいけないところ、あるいはいけないタイミングで後ろ向きなミスがあったし、あるいはやはり決めきらなければいけない場面があのゴールシーン以外にもありましたから、そういうものをやはり彼がもっともっと研ぎ澄ませていかないと、これからもっとタフな相手に当たったときは苦労してしまうのかなと。それは彼自身もそうだし、チームもそうですし、そういうものは、終わった後の彼の表情を見れば、何となく気づいている感じはしたので、今日でチームを離れて(U-19日本)代表に行きますから、そういったものをもう一回しっかり整理して、またトゥーロン(国際大会)で爆発してくれればと思います。

■この6試合の戦いを通じて、ベテラン選手と若手選手の融合はどの程度進んだと思われますか。

 確実に言えるのは、プロに入って2年目、3年目の選手が非常にタフに戦えるようになったとすごく感じています。去年は、けが人があまりにも多すぎて、はからずも出番を得たというかたちだったのですけれども、もちろん去年の一年の経験があったからこそ、今年はゲームの中でも落ち着けるようなところが見受けられました。実際に得点にもからんだり、ゲームの守備を締めるような役割をしたりしてくれていましたから、そういった意味では非常に大きな経験を彼らはこの6ゲームで積んだのかなという感じはしています。
 私も、使うにあたって「大丈夫かな」という思いよりも、「よし、お前ら行ってこい」というような思いで彼らを今は送り出せていますから、これで非常にいい競争がまた生まれるのかなという期待はしています。
 ベテランという選手が誰に当てはまるのかというのはひとまず置いておいて、ベガルタ仙台というチームは、そのような生え抜きの若い選手が今、力をつけてきている、あるいは経験値のある選手がそれをフォローするような好循環が生まれているのは間違いなくあると思います。スタイルというものを今はしっかりと構築しながらいろいろ手を加えている中で、本当にお互いが切磋琢磨して、それぞれがまずは自分をアピールして伸びようというような環境になりつつあるのかなという感じはしています。
 あとは、私自身がしっかりと見定めて、彼らをピッチに送り出して勝点3を取るという作業につなげていかなければいけませんから、本当にこれに満足することなく、今所属している全員が、危機感を持って、競争意識を持って、これからトレーニングに励んでいってくれれば、もっともっと逞しいチームになると思っています。