2017 明治安田J1 第31節 ガンバ大阪
お疲れさまでした。台風が近づいている中で、数多くのサポーターが吹田のスタジアムまで来て、我々の背中を後押ししてくれました。本当にありがとうございます。
1週間、対ガンバというところでいろいろな準備をしてきて、実際にゲーム前には、「そんなものは今日はおそらく関係なくなるだろう」というような話を選手にはしました。
その一番大きな理由としては、台風の影響でおそらくピッチでボールが走らないだろう、というところです。あと、もうひとつは、残りの試合が少なくなってきている中で、戦術的に、あるいは技術的に何かということよりは、メンタルの部分で相手を上回ろうというシチュエーションにしたかったので、意図的にそういう言葉をかけて選手たちを送り出しました。
非常に、前半の立ち上がりは良かったと思います。リスタートで失点してしまいましたけれども、その後も我々が意図的にボールを動かせて、相手のゴールに迫れましたし、実際にいいかたちでゴールを奪えたと思います。
ただし、そこからちょっと守備の部分で後手に回るケースが出てきてしまって、ハーフタイムにそれを修正しました。そこからもう少し後半に我々がボールを握って押しこむシチュエーションを作れれば勝点3をたぐり寄せられたでしょうし、どちらかというと守備に追われて、そこは何とか粘り強く守り抜いて、勝点1をなんとか取ったとも言えるでしょうし、それは今、我々が直面している課題と、少しの進歩と、両方があったゲームだったと思っています。
残り5戦になったところで、全部勝つというようなつもりでいたのですけれども、ここ2つで引き分けて足踏みをしていますから、何とか残りの3つで、その目標を達成してみせたいと思います。
■後半に後手に回った原因はどこにありますか。
前半の守備の部分で、自陣で押しこまれたときに、我々がちょっと慌ててボールを奪いに行っていたのです。それをやると、やはりガンバさんは上手ですから、背中を取られて、ちょっと我々が押しこまれました。「そういうシチュエーションになったときには、1トップのナオ(石原)もちょっとヘルプして下りてくれ。それでもう一回、みんなが前向きで守備ができるようにしましょう」と言って、後半に送り出しました。
実際にそれをやれたのが後半なので、オーガナイズとしては決して悪くはなかったと思います。ただし、そこから奪ったボールのミスとか、我々が握りだしたところで一つさした後のリターンが相手に渡ったとか、というところが、1つ、自分たちが攻撃で主導権を握れなかった大きな原因かな、と思います。
守備が破綻したということではなくて、攻撃と守備の比重ということを考えた時に、もっともっと我々が攻撃できただろうという部分です。ただし、実際にこうやって割り切って守ろう、という選択をしたのは選手達自身ですから、そこは1つの収穫で、その両方かなと思います。
■後半に押されていたときに、右サイドで古林選手から菅井選手に代えた意図を教えてください。
まずは、泉澤選手が出て、そこで張り出してしかけをするというような、ガンバさんの狙いがあったので、1つはそこに蓋をしたいと。(古林)将太も疲労が少し見え始めた時間帯でしたから、まずはキン(菅井)をそこに置いて、相手の1つの狙いを防ぐということが1つです。
あとは、左で我々が(攻撃を)作って、たとえばハチ(蜂須賀)であったり、あるいはタマ(三田)であったり、ルックアップしたときに、我々が右サイドからウイングバックから右サイドに入っていくと、ボックスで裏を取れるシーンが、もっともっとあったと思うのです。将太はそこを自重していたところもあったので、キンはそこがストロング(ポイント)ですから、「思い切ってそこのボックスに入っていってくれ」という話をしました。
1本、野津田のクロスでしょうか、防がれてしまいましたけれども、キンが実際にボックスの中に入っていくシーンを作れました。願わくばああいうシーンがもう1つ2つ作れると、攻撃の部分でも相手の脅威になると思います。