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試合日程/結果

2017 明治安田J1 第30節 清水エスパルス

<渡邉晋監督記者会見>

 お疲れさまでした。朝晩もだいぶ冷え込む時期になってきたのですけれども、雨模様の中で14,000人を越えるサポーターの方に集まっていただきました。本当に、ありがとうございます。
 (JリーグYBC)ルヴァン(カップ)を含めて等々力で2試合、悔しい思いをしましたが、悔しい思いを晴らせるのはピッチだけです。そういう思いをエネルギーに変えて、今日のゲームに臨みました。我々は、是が非でも勝点3を取りたかったけれど、もしかしたら清水さんは勝点1でもオーケーだったかもしれないという試合になったのは、戦前から予想できていましたし、難しいゲームになるだろうという覚悟はできていました。
 予想通りに、あるいは予想以上に清水さんが引いて、ロングボールのみの攻撃になって、我々がボールを保持する時間が長かったのですけれども、効果的なアタックというものも出せたと思います。ただし、あれだけ閉めるところを閉められると、難しくなりますから、何とかそこをはがせるように、今一度トレーニングから突き詰めて、何とか残りの4試合で勝点3をすべて取れるように、今後のゲームにつなげていきたいと思います。

■茂木選手を投入したときに、いくつか選択肢がある中で右サイドに入れた理由を教えてください。

 守備を考えました。
 アタックでウイングバックのハチ(蜂須賀)とモテ(茂木)の特徴を生かすのであれば、おそらく左右を入れ替えてやった方が多分特徴が出たと思います。ただし、清水の(ミッチェル )デューク選手が我々の左サイドの前にずっと張りだしている状況で、ロングボールもあそこに蹴ってセカンドボールを拾うというかたちに終始していたので、リスクを取って攻撃に行くのか、0-0なので少しそこは手堅くいくのかということを判断して、私の中では後者を取って、左にハチをそのまま置いて、茂木を右に入れたという決断です。

■今週は守備に力を入れていた中で、8月(13日の明治安田J1第22節・広島戦)以来の無失点を達成しました。守備の手応えについて教えてください。

 正直なところ、今週のトレーニングをご覧になった方は分かると思いますが、シチュエーションはまったくそのようにはなりませんでした。我々が少し自陣に押しこまれる状況で、そこでしっかりブロックを組んで粘り強くファーストディフェンダーを決めながら守り抜こうというようなトレーニングをしたのですけれども、今日のゲームに関して言えば、そのような時間は、おそらく分とか秒にしたら1分もあるかないか、というくらいではないでしょうか。我々が想定していたような守備の体系にはならず、基本的に、清水さんはロングボールを蹴って、そのセカンドボールを拾って、というかたちでしたから、その戦前の準備とはまた違ったかたちだったとは思います。
 でも、シンプルに入れてくるボールに対してチャレンジとカバーもはっきりしていましたし、カウンター気味に出ていったところでも、今日は(大岩)一貴のカバーリングがパーフェクトだったんじゃないでしょうか。やっぱり真ん中で全部を掃除してくれる選手がいると、非常に心強いですし、おそらく彼も等々力での悔しさというものを、あのパフォーマンスにつなげてくれたと思います。一貴が真ん中にいなければ、もしかしたら、というシーンもたくさんありましたから、今日の無失点は一貴の貢献によるところが大きいのかなと思います。
 全体を通しても危ないカウンターもなかったですし、シュートもおそらく一桁くらいではないでしょうか。ちょっと、公式(記録)を見ていないのでわからないのですけれども、安定した守備は披露できたと思います。

■今後も大宮や甲府のような残留争いをしているクラブとの戦いが続いて、今日みたいに守備を固めてくるところがあると思いますが、(今日は)スペースを消されてなかなか点を取れなかったことで、そういった相手にも点を取れるようになるにはどういうところを改善したいですか。

 ワイドの仕掛けではないでしょうか。
 それはサッカーでのセオリーというか鉄則だと思いますし、あれだけ中を閉められれば、なかなかそこを通すのは難しいですから、相手がそこを閉めていれば空いているのはワイドですから、そのワイドでよりいい状態の選手が、いい仕掛けをする。それでもっと相手の脅威にならなければいけないと思います。
 今はウイングバックに非常にけが人が多くて(出られる選手が)少ない中ですけれども、ハチ、(古林)将太、モテ、菅井、小島もいますし、彼らにはそういったダイナミックな仕掛けというものを期待したいと思います。
 あとは、我々が相手の背後を取ったところに、パスを通せるか通せないかで決定的なチャンスになるのかゴールキックになるのかといったシーンも、4つ5つくらいあったと思うので、それはしっかり通せるようになると相手のゴールに迫れるし、得点も生まれるのかなとも思います。

■古林選手や蜂須賀選手のようなワイドの選手からのしかけが、川崎F戦よりも少なかったのは、スペースがないということもあり、難しかったのでしょうか。

 将太は、多分前半に、もう少しやれたと思います。ベンチからも言ってようやく仕掛けだしたところがあったので、もともと将太も自分のドリブルで、独力だけで局面を打開する選手ではないのですけれども、やはり1回仕掛ければあわやPKというシーンも作り出せましたから、もっともっとトライしてもいいということも感じました。
 もちろんハチも、本来であれば右に置いて、彼の良さというものを発揮させたいと思うのですけれども、現状は左にいて、なかなか縦にいくというところには今日は行けなかったので、そのあたりも、景色が変わっている中でトライをしていってくれればと思います。