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試合日程/結果

2017 明治安田J1 第16節 セレッソ大阪

<渡邉晋監督記者会見>

 お疲れさまでした。天皇杯の敗戦を受けて、非常にメンタル的にも回復するのが難しい状況でもあったのですけれども、選手は本当に勇敢に戦ってくれたと思います。それは何より、試合の開始早々から非常に大きな大きな声援とエネルギーを我々に送ってくれたサポーターの力があったからこそだったと思います。ありがとうございました。
 ただし、今日のゲームに関して言えば、是が非でも勝点3を取らなければいけないゲームだったので、それを達成することができず非常に悔しい思いでいっぱいです。
 攻撃の部分に関して言えば、非常に意図的な崩しも多くありましたし、チームの成長というものはしっかり見てとれたのではないかと思っています。ただし、やはりゲームの流れ、ここだというポイントの流れでボールを渡してしまう、そしてそれが失点に結びついてしまう、そういったものが今日のゲームに関して言えば、非常に重くのしかかってしまうという感じがしています。
 そこをやはり、C大阪さんは逃さずに、仕留めてきましたし、逆をいえば我々は、そこをしっかりと一度跳ね返してから、我々の攻撃をまた始める、あるいはしっかりと攻撃をやり切って、もう一度守備に入っていくというような作業が、今日のゲームに関して言えばあまりにも稚拙でした。だからこそ、あの4失点につながったと思っています。
 攻撃の手を緩めればいいんじゃないか、という意見がもしかしたらあるかもしれませんけれども、それをしてしまったら我々のチャレンジというものがゼロに戻ってしまうので、しっかりと今にやれている攻撃というものをしっかりとチャレンジし続けながら、ゲームの流れをしっかりと読む力、あるいはリスクマネジメントの徹底といったところをもう一度研ぎ澄ませて、次のゲームにのぞんでいきたいと思います。

■天皇杯では(パスの)受け手のところで動きの鈍さや自信のなさが出てうまくいかなかったところが、今日は出足鋭くパスを受けて次につなぐところまでできていました。しかしそれを勝負どころでものにするところで、1番足りなかった部分は何でしょうか。

 ゲームを読む力だと思います。
 今、では実際に攻撃のスイッチを入れるタイミングなのか、あるいはそういうポジションバランスなのかということをしっかりとできないで、何となく縦パスを入れてしまえばやはり引っかかってカウンターを受けますし、ここはひとつしのがなければいけないというところで、もちろん守備においてもそうなのですけれども、そこでもうひとつ体を張れればというところも、当然今日は、本当にポイントのところで逃したところもありますし、本当にそういったところが、今日のゲームに関して言えば、ボール保持者に対してミスがあったのかなという感じがあります。
 ただしこれは、本当にやり続けるしかないので、1日、2日でゲームを読む力が上達するとも思えませんし、もうそれは個人の問題、あるいはチームの問題、全員がここだというところをもっともっと研ぎ澄ませてやり続けるしかないと思います。

■相手が5バック気味にかたちを変えた後に、攻撃面で加えた変化を教えてください。

 右サイドをより前進させました。
 ゲームの流れの中で、3バックの右の大岩一貴が上がるシーンがここ最近増えていますから、そこをまず前進させること。それを実際にやりながら見て思ったのは、そこから前進していく一貴のポジションの選手がクロスの精度を持ったら、相手にとっては脅威になるのではないかという思いがありました。
 ですので、そこに蜂須賀を入れて、蜂須賀を中野のサポートに回らせる、そこで数的優位を作るなり、そこで相手が下がれば蜂須賀からクロスを供給するなりするといったところで、相手の5バックに対してのしかけというものを考えました。
 左ももう少しサポートが増えれば(永戸)勝也のクロスも増えたのでしょうけれども、勝也が一対一になるシーンを作れば勝也の力でそこを打開してほしいというものもあったので、そのような狙いがあって、相手の5バックに対して攻撃の手立てを考えました。

■西村選手のゴールが生まれるなど攻撃に関していいものが見られて、取られても取り返すメンタリティーが身についてきているようですが、手ごたえはいかがですか。

 おっしゃるように、まずは攻撃の全体像、そしてそれが今は選手の中でも「こうやってやれば、うまくいくよね」ということがどんどん高まっていると思います。それはもう、選手1人ひとりのポジショニングであったり、ここだというところでのしかけどころであったりというところが整理されているので、やはりそれが合致すれば、前半のナオ(石原)のような、チーム全員で取ったような素晴らしいゴールというものが生まれてくると思っています。
 西村のゴールも、サイド一辺倒ではなくて、中央からああやって崩せると示せたのは、我々の成長の証かなと思います。
 0-2になってからも、下を向かずにひとつ取り返せたというのは、前半のゲームに関していえば非常に我々にとっては大きかったです。ただし、やはり、後半のもう1点というところで、あそこで与えずにしのぎきっていれば、もう1度我々の流れに必ず来たというようなところだったので、それが何度も言うように、ゲームの流れを読む力だとか、「絶対にここは駄目なんだ」というところで全員がよりアラートさを高めるだとか、そういうものを高めなければいけないと感じました。
 ただし、リバウンドメンタリティーという点でいえば、前半の1点を返したところ、あるいはその(天皇杯の)筑波大学戦の敗戦から今日に勇敢に戦った選手たちというものに関して言うと、少し取り戻すものがあったのではないかという感じがしています。ただし今日は勝点3が絶対に必要でしたので、決して満足はしていません。