2017 明治安田J1 第5節 川崎フロンターレ
お疲れさまでした。ホームで連敗ということで非常に悔しいですし、サポーターになかなか歓喜を届けることができずに、申し訳ないなと思っています。やはりユアスタで勝つことで、お客さんももっと入るでしょうし、盛り上がりもまた出てくるでしょうし、このホームで勝つことをもっともっとこれから表現していかなければいけないと思いました。
ゲームそのものに関して言うと、まず前半はちょっと攻守において弱気になったかなという感じはしています。(前節の)柏戦では確実に近くで守れていたものが、ちょっと離れたものがありましたし、川崎さんはそういうものを突くのが上手ですから、本当にその隙を逃さずにターンをさせたり、あるいは前にパスを出されたり、というところがあったのかな、と思っています。
立ち上がりは前からプレッシャーをかけにいってうまくはめて取れて、というところで、その成功体験もあって圧力はかけられたと思うのですけれども、ちょっと後手を踏み出したあたりから、なかなか前に出られずに、というものがあったのかなと思います。
攻撃においても、相手のかかり方というものがだいたい予想できていたので、自分たちの立ち位置も変えて、前進しやすいようなビルドアップの仕方もやったのですが、前半はなかなか怖がって縦パスを入れられなかったようなことが散見されたので、そのあたりはもっともっと高めなければいけないと思いました。
川崎さんと比較して、クオリティーの差というものを、あらためて今日は感じました。それを埋めるのはトレーニングしかないので、徹底的にそこにこだわって、これからやっていきたいと思います。
■「クオリティーの差」はどのあたりに感じましたか。
やっぱり、イージーミスが多かったですよね。単純に止めるところで止められなかったり、狙っているところに出せなかったり、まずは技術的な差があったと思います。プラスアルファは、見えている場所というものが、川崎さんが三つ、四つあったとしたら、我々はもしかしたら一つ、二つかもしれないし、それは出し手の問題なのか、あるいは受け手がポジションを取っていないからなのか、当然両方あると思うのですけれども、やはりもっと顔を上げて選択肢を増やして、しっかりくさびを入れるときには入れる、そういうものをやらなければいけないと思いました。
ただ、これは難しい問題なのですけれども、今、泉の練習場の状態が非常に悪いです。とてもじゃないけれども、そこでワンタッチのプレーを増やそうという状況ではありません。ボールを止めるのもままならないような状況です。当然そうなれば、ヘッドダウンしてしまうし、プレーも遅くなるし、ワンタッチを入れようと選手がトライしていても、なかなかできないような状況が、今はあります。
キャンプでうまくいっていた部分というものは、そういったものの差も正直あると思います。これは、現場だけじゃなくて、本当にクラブが本気になって変えていかないと、我々がやろうとしているものもやれないし、大きな問題と思っています。当然、けがにもつながります。
決して言い訳ではありません。与えられた環境でやらなければいけないというのは、分かっていますから。ただし、ずっとこれが続くのであれば、私はサッカーを変えるしかないと思っています。それくらい、大きな問題だと思っています。それを果たしてどれくらいの人が理解しているのか、もしかしたらこの場で話すことではないのかもしれませんが、あまりにも変化がないので、ちょっと問題提起をさせてもらいました。
■後半はかなり積極性が上がって、縦につける意識も出てきました。昨年までよりは、強豪相手にも、あと一歩で得点というところができていると思いますが、そういったところを増やしていくためにはどうしたらいいと思いますか。
おっしゃるように、後半はそういうシーンが増えたと思います。ただ、そこを要は探す、あるいはボールをつけるタイミングがもしかしたらもう少し早ければ、前向きの選手が反対側でもう一人関わるとか、大きい展開をした先にそこで勝負ができるのかとかだと思います。
本当にそれは、ちょっとしたタイミングで、プレースピードやボールスピードだとかいう部分だと思うのですけれども、もうこれも本当に、もしかしたらコンマ何秒の話かもしれません。でも、それをできていたのが川崎さんで、やれなかったのが我々で、それを上げることで、ゴール前のフリーマンを増やせると思うんですよね。よりいい状態でシュートを打てる人を増やせると思うのです。
そういうものをやはり増やしていかなければいけませんし、それはもう我々が高めなければいけない作業だとは今日、あらためて感じました。