2016 明治安田J1 1st 第6節 ガンバ大阪
お疲れさまでした。まずは18000人を越えるサポーターに集まってもらいました。本当にありがとうございます。勝点3と勝利を届けることができず、本当に申し訳ないという気持ちです。
前半の10分ちょっとで3点を取られてしまいました。それが全てだと思います。後半に盛り返しているようなかたちにはなりましたが、3点の差があればああいうようなシチュエーションにもなりますし、3点を取られてから目を覚ましているようでは遅い、ということだと思います。
「ゲームの頭から襲いかかろう」という話はしていたのですけれども、そういったメンタルの部分と、相手の個人技の高さに対して背中を取られたくないという戦術的な部分が合致せず、ズルズルといってしまったのかなということが反省点としてあります。
次(節)の浦和戦に向けて、またしっかりと準備をしていきたいと思います。本当に、一日も、一分も無駄にすることなく、本当に細部にこだわって、トレーニングから精進していきたいと思っています。
■ 石川慧選手にとってはプロの厳しさを味わった試合だったと思いますが、今日の彼のプレーと、浦和戦に向けた修正や課題は何でしょうか。
ゴールに関して(石川)慧を責めることは難しいかなと思います。もちろん最後の砦ですから、そこを何とか防ぎきってほしいというものもあります。ただし、今日に関していえば、映像をしっかり見直して見ないとわからない部分もあるのですけれども、それを慧に対して多くを求めるというのも酷かな、と思っています。
それでも後半は本当に落ち着いていたこともあったと思いますし、間違いなく鳥栖のゲーム、それから今日のゲームというものを重ねて、本人の中でも自信と課題というものをはっきりと見つけることができたと思いますので、また私も映像を見直して、またキーパーコーチとも話をしながら、次の浦和戦に向けて準備をしていきたいと思います。
■ 戦術が合致しなかったとのことですが、前半に攻め急ぐ前の方(のポジション)と、後ろの方とのギャップを突かれたかたちになったのでしょうか。
いいえ、最終ラインの選手に対して、G大阪さんのうまさを引き出さないように、遅れてしまうのであれば、ちょっと背中を取られないような距離感を取ろうよ、というような話をしていました。
もちろん、優先順位としては相手の近くで守ること、そこでボールを取りきることですから、そこから逆算してそれが無理なら背中を取られないように、というような立ち位置を取りましょうという話をしていたのですが、あまりにも先に引きすぎたのかなと思います。
だから、前が引っ張ったから間が空いた、というよりは、後ろが引いてしまって間が空いてしまったというような、前半のあの十数分だったのかなという気がします。
もちろん、これからしっかり映像を見て確認したいと思いますけれども、現状で言えるのはそういったところかなと思いました。
■ 押しながら2点目が取れない中で、二人目の交代でサイドバックの菅井選手を投入した意図を教えてください。
まず、前半から、「右サイドで崩しにいけるよ」という話をしていました。G大阪の左のサイドハーフの選手が、非常に攻撃的で、守備の部分でポジショニングのまずさが見られていたので、そのあたりはスカウティングのときから「突ける」という話をしていましたし、実際に前半の途中から、そこを起点に攻撃にいけていたと思います。
菅井を入れたタイミングで、相手がアクシデントもあってアデミウソン選手ではなく大森選手になりました。そうなったときには、あそこを起点にするというよりは、逆に左で作って、右で仕留めるというようなかたちの方がスムーズかなと判断しました。
実際に、ハモン(・ロペス)とウイルソンを入れてから左サイドで時間と溜めを作れるシーンというものができましたから、大岩ももちろんそういったところに顔を出せる選手なのですけれども、彼はここずっと連戦でやっていますから、菅井の特長を生かすためには、あそこで相手の最終ラインの背後を取りにいくという作業を、我々のサイドバックがしたいという狙いで入れました。
実際に大きい展開でボックスの中に陥れたシーンも作れたと思いますし、菅井の特徴は何度か出せたのかなと思います。
■ (Jリーグヤマザキナビスコカップの)鳥栖戦をはさみましたが、リーグ戦では(前節の)広島戦と今日の試合とで立て続けの失点が多い展開でしたが、今後に守備面でどういった修正をするのでしょうか。そのことについて考えがあれば教えてください。
まず、連続失点に関しては、具体的に、点を取られたらこうしようというようなプレーの選択を、選手にも伝えています。実際に、選手もそういうふうに取り組もうとはしてくれていると思います。しかしながら、結果的にリーグ戦に関しては二試合続けて短い時間帯で連続失点をしていますので、実際にそこは精査しなければいけないと思っています。
まずはメンタルの部分で、もう一回しっかりやり直そう、という部分が必要なのだと思いますけれども、それをしっかりと戦術的な行動として起こす場合に、今選手に授けているアイディアというものが、もしかしたらよろしくないのかもしれませんし、それはもう一度私もしっかりと考えて反省しながら、次に向けて何かアイディアを生み出していきたいと思っています。
でもまずは、ひとつ取られたからといって、下を向いたり、暗くなったりしているようではまだまだだと思いますから、そういったメンタルのところからもう一度立ち直れるようにしていきたいと思います。