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試合日程/結果

2016 明治安田J1 1st 第4節 名古屋グランパス

<渡邉晋監督記者会見>

 お疲れさまでした。まずは、アウェイの名古屋、遠いところに仙台からたくさんのサポーターが集まってくれたことに、感謝を申し上げます。

 前節、鹿島を相手にいいゲームができたのですけれども、それをひとつやっただけで満足するな、と。ああいうゲームを重ねてこそ、我々の真価が問われるでしょうし、そういったものを皆さんが望んでいる、という意気込みで選手を送り出したのですけれども、なかなか前半はスイッチが入らなさすぎました。

 風もあって、風下の中で、悪いなりに何とかゼロで帰ってくれば、後半に自分達のペースで進められるかなというような期待はしていたのですけれども、結果的には前半のアディショナルタイムの失点が重くのしかかってしまったのかなという感じはしています。

 少し、後半はメンバーも入れ替えて、ある程度リスクを背負った中で、点を取りに行きました。1-1に追いついたところまでは評価できると思いますけれども、その勢いのまま2点目を我々が奪いに行くのか、あるいは名古屋さんのホームですから、またパワーアップしてくるでしょうし、そこをしっかりと一度受け止めるのか、その辺の判断がもう少ししっかりできていれば、2失点目を防げたのかな、という気はしています。

 これも、我々のチームがひとつ上に上がっていくうえでの、ひとつの教訓だと思いますので、次にすぐJリーグヤマザキナビスコカップもありますし、違う新しい大会が始まりますし、また気持ちを新たにして、進んでいきたいと思います。

 

■ 先程も話がありましたように、アディショナルタイム、そして得点後の失点ということで、大事な時間帯に失点をしてしまったことについて、どのような感想をお持ちですか。

 先程も申し上げたように、我々が1点を取ったままの勢いで押し切ってしまうのか、逆に相手のパワーアップしてくるであろう圧力を一度いなすのか、受け止めるのか、そういった共通理解が持てていれば、防げたかなという気はしています。おそらく我々がボールを奪った後にまた出ていこうとしたところで、もう一度奪い返されて、あのミドルシュートに至ったと、現時点ではそのように理解はしているのですが、それはひとつ奪った後のつけどころが、はたしてそこで良かったのか、シンプルにもう一度前を取るのか、あるいは仮にそこで奪い返されたとしても、ディフェンディングサードですから、もう一度ファーストディフェンダーをしっかり決める作業を慌てずにするのか、そのあたりが整理できれば、おそらく防げたものかなという感じがしています。

 

■ 梁選手が負傷で交代を余儀なくされましたが、そのアクシデントを受けてのマネジメントについて教えてください。

 ハモン(・ロペス)を投入するのは、ちょうどその前後からもう考えてはいました。ハモンを入れた先にひとりサイドハーフを代えなければいけない状況でしたので、(金久保)順を下げるか、梁を下げるか、あるいは奥埜をそのまま下げるかというような判断を自分の中でしていたのですけれども、そこで梁の負傷が重なったので、本人もやれそうだということは言っていたのですけれども、見る限り、ちょっと足を引きずっているようにも見えましたし、この先に彼がまた代表で呼ばれる可能性もあることを考えたら、シーズン序盤ですから、あのように足を引きずっている状態で無理をさせるのもどうかな、というような感じがありましたので、交代に踏み切りました。ただし、ハモンの投入というものに関して言えば、あのタイミングでは準備をしていたもので、全く問題はなかったと思っています。

 

■ シモビッチ選手に対しては、どのような対策で試合に臨まれたのでしょうか。結果的に彼が1点を取ったのですが、どういう部分で仙台のディフェンスを上回ったのでしょうか。

 オープンプレーでの怖さというものは、正直、我々の最終ラインからすればおそらく防げるだろうと思っていました。ひとつ大きいポイントになるのは間違いないので、そこに対するチャレンジを確実に一枚はっきりすること、それに対するカバーをすること、ラインを押し上げて我々が彼を置き去りにすれば、オフサイドも取れるでしょうから、そういった戦術はしっかり遂行してくれたと思います。

 怖かったのは二列目からの飛び出しや、カウンターでの飛び出しであったので、そのあたりを本当に注意しなければいけないと思っていました。最後に、前半のアディショナルタイムのあのゴールは、彼の素晴らしいゴールだと思いますけれども、我々の失い方も悪かったですし、時間帯を考えればもっとシンプルなプレーの選択も必要であって、そこの出どころに対する蓋というものもしなければいけなかったですし、ただし、組織的に大きく破綻することなく守れたのではないかという気はしています。

 

■ 途中から出たハモン・ロペス選手のプレーについては、どのような感想を持ちましたか。

 もうひとつチャンスがありましたから、あれをもう少し早い時間帯に決めていれば、もうちょっと違う流れになっていたのかなという感じはしています。あとは、彼の良さも当然出たゲームだったと思うのですけれども、一つひとつを突き詰めれば、まずはスペースに流れるタイミングと場所、それから、そこからの展開力などは、まだまだ改善する余地はあるのかなという気がしていました。

 もっともっとシンプルに味方を使うこと、そこから走ること、そのあたりが、去年のいいときにはできていたことなので、今年はけがが多くてキャンプも満足にできていませんし、これからコンディションを上げる、あるいはチーム戦術をもう一度取り戻す作業をすれば、間違いなく我々の大きな力になるというようなものを今日確認できたのは、良かったです。