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試合日程/結果

2015 明治安田J1 1st 第8節 鹿島アントラーズ

<渡邉晋監督記者会見>

<総括>
 お疲れさまでした。まずは、17000人を越えるサポーターに集まっていただき、本当に感謝しています。そのサポーターに勝点3を届けることができず、非常に悔しい思いでいっぱいです。
 前半は、非常にいい入り、我々のゲームコントロールといったところで、攻守における狙いを明確にした中での、アグレッシブな守備、そこからの攻撃といったもの、我々の良さを表現できたのではないかと思っています。
 それだけに、あの時間帯のリスタートの失点というところが非常にもったいなかったのですけれども、後半が始まるにあたって選手とも「今の状態を続けていこう」と、「決して悪くないので、ゲームをこのまま進めていけば隙は生まれてくるよ」という話を確認しあっていました。
 2点目は少しミスがらみもあったのですが、そこでもうひとつビハインドを負うというかたちになった後は、システムをもう一度入れ替えたりして、前線にパワーを持って、といったところで、もうひとつ早く1点目を取れていれば、勝点1は少なくとも取れたのではないかと思っています。
 しかしながら、最後に選手がまたパワーを出して、ひとつ得点を挙げることができたこと、サポーターの後押しを受けてひとつ返せたことというのは、この連戦の中で前向きな要素となってきますので、その勢いを持って、次節の広島戦に臨みたいと思います。

■セットプレーから今季初めて失点があったことについてどう思われますか。
 昨年にリスタートの失点が多くて、今年を迎えるにあたりどのようにしたらいいか、やり方を変え、手を加え、いろいろなかたちを、キャンプの時から微調整を繰り返しながらやってきました。
 本当に、締まった守備で、ゾーンで守っているわけなので、「まず自分自身の目の前のスペースに対して責任を持ちましょう」というような話をしていて、本当に今シーズンはしっかりとした守りができていたと思います。
 前半に多分(CKが)二本あったと思うのですが、一本目の遠藤選手にやられたような形、あそこはゾーンであれば死角になる部分ですので、それはもう割り切って仕方がないというようなところは選手とも確認しあっています。
 ですので、失点したシーンに関して言うと、マンツーマンでついていた唯一の相手でしたし、そこでやられてしまったところは、映像を見てしっかり分析したいと思うのですけれども、若干ナーバスになったのは、ゴールキーパーの前の選手のブロック、あるいは野沢のところもかなりホールドされていて、鹿島にブロックされていました。レフェリーにはそこをしっかり見てほしい、というようなことは、あらかじめ伝えていたのですけれども、若干ベンチも含めて、そこにナーバスになってしまったぶん、一瞬の隙が生まれてしまったのかな、と思います。

■前半途中まで4-1-4-1のシステムがはまっていたのですが、そこから相手のボランチが下がったときや、後半に1点を追っているときに、もっと高い位置でボールを奪いたかった、もっと押し上げたかった、という反省はありますか。
 前半に関しては、うまくいっていなかったという印象は、私自身は受けていません。我々のインサイドハーフのプレッシャーを嫌がって、(相手のボランチが)下りるといったことも想定内でしたし、どこまで下りたら行こうか、という話もしていましたし、その整理はできていたと思います。
 むしろ、それを嫌がった鹿島さんが長いボールを入れてきて、我々を縦に伸ばそうとしてきたと。その先のセカンドボールで、うちが自陣に閉じ込められた前半の何分か、ということだったと思います。45分やっていればそういう時間帯もありますし、であれば、ディフェンディングサードでしっかりコンパクトにしましょう、といったところはとれていたと思いますので、前半に関してはそんなに嫌な感じはしませんでした。
 後半も、1点を取ろうとして出ていったところ、入れ替わる部分ではカウンターアタックは気をつけましょうといったところ、リスクマネジメントといった部分では、より繊細に、という話もしていました。そこでの入れ替わりというものは、当然、点を取ろうとして前に出ていけば生まれると思いますし、もちろんもっとコンパクトにできていれば良かったのですけれども、逆に言うと我々が、もっと相手陣内でプレーすることができなかったととらえることもできるかなと思います。

■相手陣内でプレーするために必要なこととは、具体的にはどのようなことでしょうか。
 まず、選手が高い位置を取れるかということだと思います。ただ、それをいつ、どのタイミングで取れるか、あるいは高い位置で取らせるために、最終ラインでどのような数的優位を作って持ち出すことができるか。そこがキーになってくると思うのですけれども、前半はそういったシーンを何度か作り出せたのではないかと思っています。
 我々の分析では、鹿島のサイドバックが誰にどのように食いつくのか、といったところは、準備期間が短い中でもやっていたのですが、若干、そこは今日は鹿島さんが違った食いつき方をしていたと。じゃあそれに対してどうやってはがしていきましょうかというような話も、ハーフタイムでも、それから前半の途中でもしていました。そのへんがもう少し、うまく臨機応変にいければ、もっともっと嫌なところまでも、突き進むことができたのではないかと思っています。
 後半は、ちょっと間延びしてしまったぶん、なかなか相手陣に入れるといったところが、長いボールに終始してしまったという部分があるのですけれども、金園を入れて2トップにした時点ではある程度そういったものも致し方ないと思っていましたし、実際にそれがチャンスになろうとしていた部分もありましたし、そこの違いといったものは私自身でも整理できればと思います。

■勝てない時期が続き、3連敗で、中二日で次の広島戦を迎えます。期間は短いですが、どのように切り替えて臨んでいきますか。
 勝って浮かれず、負けてうなだれず、粛々と次の試合に向けて準備をするというものは、我々サッカーに関わっている者としての宿命だと思っていますので、中二日だろうが三日だろうが一週間だろうが、次の広島戦に向けて準備をするというのは、何ら変化はないと思っています。
 とにかく切り替えることは大事だと思いますし、冒頭に申し上げたとおり、最後の1点というものは、少なからず我々の勢いにつながると思いますので、それを前向きにとらえて準備していきたいと思います。