2014 J1 第30節 柏レイソル
<総括>
お疲れ様でした。日曜日のデーゲームに、本当にたくさんのサポーターが駆けつけてくれました。我々の背中を後押ししていただいたことに感謝を申し上げます。
ロスタイムを含めて93分、大方ゲームそのものに関してはコントロールできたのかな、と思っています。前節の名古屋戦の反省から、守備のスイッチをどこで入れようかという話を、中三日の短い準備期間で、トレーニングをしてきました。
本当にその狙いを持って、守備のスイッチをうまく入れながら、狙いどころをはっきりさせてボールを奪う、そこからカウンターで出ていくというシーンをたくさん作ることができたと思います。攻撃に関しても、レイソルの守備陣が割と人に食いつくということを、一人のチェックの動きで外す、もしくは、コンビネーションで外すといったところを、本当にうまく表現して、数多くのチャンスを作り出せたと思います。
ただし、我々が今必要なのは勝点3ですし、リスタートふたつで2失点、そこはじゅうぶん反省しなければいけないので、そこをまたしっかり修正・確認してから、残りの4戦に突き進んでいきたいと思います。
■8月の横浜FM戦といい、9月の川崎F戦といい、またしてもロスタイムの失点ということになりました。その要因をどう思われますか。
それぞれのゲームで最後の局面だけ切り取るのか、それまで90分の流れというものを当然ありますし、川崎F戦にしてみれば、あれだけボールを動かされた状況で最後に足にきてしまった部分も、当然あったと思います。
ただし、今日のゲームに関して言えば、先程申し上げたとおりに、攻守において、大方コントロールできた内容でしたので、残り数分のところでの失点というものの要因といったところは、今の時点では、何なのかというところも自分の中では正直あります。
ただし、リスタートでやられたことが、今シーズンは本当に多いですし、そこはじゅうぶんに修正しなければいけないので、トレーニングの量なのかトレーニングの質なのか、残り4戦に向けて、まずはそのリスタートが大きな要素を占めてくると思うので、そのへんをしっかり修正したいと思います。
■前半と後半のやり方で、2トップの関係を何か変えたことはありますか。
いえ、狙いは一緒です。ただ、やはりレイソルさんも徐々に間延びしてきた部分もありましたし、まずは背後を狙おうという立ち上がりの中で、レイソルさんの最終ラインの背後を、逆に我々が意識させたことで、後半にその間が空いてきたということが狙いどおりだったと思います。
その話もミーティングでしていましたし、90分トータルで考えれば、いずれ空いてくるスペースはどこなのかと逆算した中で、立ち上がりのしかけ方、後半のしかけ方は変わってくると思います。ただし、狙いそのものに関しては、チームとして同じ、共通意識を持ってやっていたと思います。
■ウイルソン選手がけがをして今日は武藤選手が久し振りに結果を残したわけですが、彼は今日、どれくらい監督の予想していたような活躍をしたでしょうか。今後の残り4試合に向けての手ごたえはあるのでしょうか。
まず、武藤個人の評価ですが、やはりチームの勝利というものが大前提だと思っているので、勝利に貢献するゴールといったものが必要だったと思います。そういった意味では彼は満足していないでしょうし、私ももっともっとやってほしいとは考えています。
ただし、一つひとつの動きの質であったり、そのしかけのアイディアであったり、対レイソルというところでの狙いであったり、といったものは、本当に彼が十二分に表現してくれたと思います。周囲も、武藤の良さを引き出そうというような配球も当然ありましたし、そこが勝ちには恵まれなかったのですが、周りの選手との信頼関係というのは、増してくるのかなと思います。
残り4戦に向けて、もちろん武藤自身がこの得点、今日のパフォーマンスで得た自信と、勝利に結びつかなかったのにはもうひとつ何かが足りなかったのではないかといったところを考えてくれると思いますし、もちろんウイルソンも大きい怪我ではないので、残りの4試合のうちいくつかでは多分戻ってくれると思います。そうなれば、またそれ以外のFW陣も含めて、しっかり競争した中で、ポジションを勝ちとってくれればと思います。
■今日は後半にサイドの選手に代えて、今まででは角田選手を入れていましたが、入れなかった狙いを教えてください。
まず、菅井が前節に足を痛めて90分やるのは難しいだろうといったところがありました。村上も本当に日々のトレーニングから力を出してくれましたし、何も心配をせずに村上をスタメンにやってきました。ただし、最後の勝負どころで、点を取りたいというふうになれば、菅井の感性といったものは我々の武器でもありますので、そのへんを期待して菅井と村上を交代した、というところです。
その先の交代ですけれども、相手とのマッチングであったり、三連戦の最後ということで疲労の具合といったものも見たりしながら、推移をしていったのですが、だいぶ、先程申し上げたように、レイソルさんの5と4の間が空いてきたので、その間で引き出す特徴を出せるのは(佐々木)勇人だろうと。当然、クロスといったものも期待できますし、そこで勇人を入れました。もちろん、カク(角田)を入れて、梁をサイドに回すようなものも考えていたのですけれども、カクがボランチに入って当然守備も締まりますし、高さ対策というものも十二分にできると思うのですが、より、仕掛けの部分で点を取りにいきたいというようなメッセージを選手には伝えたかったので、そういった意味で勇人の投入となりました。
最後の中原のところは、クロスに対して中に入りこむパワーを増したいところがあったので、もちろんそのまま赤嶺を残して高い二人を中央に置くということも考えたのですが、何度も申し上げたように、間が空いてきたところでボールをおさめられるというのも武藤の良さではあったので、そういったところも見て、そのまま赤嶺と中原のスイッチということを決断しました。