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試合日程/結果

2014 J1 第19節 ヴァンフォーレ甲府

<渡邉晋監督記者会見>

<総括>
 お疲れ様です。まずは雨のなか、台風も近づいている状況で、甲府まで足を運んでくれたサポーター、それからテレビを通して応援してくれたサポーターに感謝を申し上げます。
 アウェイですけれども、本当に粘り強く、しぶとく戦いながら勝ち点3を取るというゲームプランでした。順位が近い甲府さん相手ですし、我々も容易に相手に勝点3を与えるわけにはいかないので、粘り強く守りながら勝機を見出すというゲームプランでした。
 甲府さんがきちんと5-4-1のブロックを組んだときにはなかなか隙がありませんし、そのへんはある程度大味になってもシンプルに5バックの裏を取りにいこうというトレーニングを今週に積んできたなかで、前半は逆に甲府さんがそこを警戒して5と4の間にじょじょにスペースにできました。
 そこでの引き出しで、赤嶺と武藤といったところが、じょじょにできるようになったシーンがあったと思います。そこでもう一工夫、奇をてらうような、トリッキーなプレーが出せれば、また何か変わった結果が出たかなという感じはしていますが、それは今実際に我々のトレーニングを積んでいるところなので、もう一度攻撃の部分ではアイディアを引き出すようなトレーニングをしていきたい、と思います。
 失点がしばらく多く続いていた状況で、今週はトレーニングでも守備のオーガナイズをしっかり整えようという話でしたし、そのなかではマッチアップ上、甲府さんが5枚張り出したところでのスライドという部分では、少し割り切って、サイドハーフが下がってもいいという話をしながら、バランスは崩さず、特に前半は、流れのなかではほぼピンチらしいピンチはなかったかな、と思います。
 ゲームの終盤になるにつれ、我々も点を取りたいし、甲府さんもそうですし、そういった状況のなかで、少しオープンになったところでは我々に修正点や反省点がありますけれども、(関)憲太郎を中心によく粘り強く守りながら、逆にそれをしのいだあとには、我々も同じかそれ以上のチャンスがあったのではないかと思います。
 リスタートがキーポイントになるという話をしたなかで、数多くリスタートのチャンスがあったので、そこで本当にひとつ決めることができれば、というゲームでした。

■終盤に少しの時間ですが、野沢選手とハモン ロペス選手が移籍後初出場しました。二人のプレーの評価をお願いします。
 おっしゃるとおり、もう少し長い時間プレーさせてあげられれば、彼らの特徴、ストロング(ポイント)も出せたと思います。しかし0-0で拮抗した状況でしたし、バランスを崩したくないということもありましたので、あの時間での出場というかたちになりました。
 野沢に関しては、時間を作れる、ためを作れるという、そのなかで決定的な仕事もできますし、本当に短い時間でしたけれども、そういったものをすかさず表現してくれたと思います。リスタートでのボールに質の高いものもありましたし、これから時間を重ねればもっともっとコンビネーションも良くなるだろうという確信もありました。
 ハモン(・ロペス)については、最近ようやくFWのポジションで紅白戦でも使っていたのですが、少し長いボールに対しての高さがなかったので、ハモンを前線に入れてひとつターゲットを作ろうと。あとは、しかけのなかから彼のシュート力にも期待したのですけれども、最後のワンシーンくらいでしょうか。そういったかたちを作り出せそうな状況にはなったと思います。でもそれも、もっともっと彼が、実際に今日やってみた日本のDFの特徴であったり、速さであったりというものを、感じることができれば、おそらくこれからもっと我々の力になってくれると思います。

■監督就任後初めて(選手として所属経験のある)甲府でのゲームとなりました。思うところはありましたか。
 小瀬に到着したときは、やはりいろいろな方にお会いしましたし、声もかけていただきましたし、懐かしいなという感じがしました。
 だからといって感傷に浸るつもりもありませんし、我々は本当に勝点3を取りに、戦いに来たので、そういった意味では、やはりやり残した部分があると私自身は思っています。
 また次に来る機会があれば、アウェイですけれども、ぜひ勝点3を取って、仙台に帰りたいと思います。

■野沢選手がCKを蹴っていました。出たら(CKを)蹴るという指示はしていたのですか。
 トレーニングのなかで梁、野沢、太田もトライをしていますし、そのへんはもう彼らのフィーリングに合わせています。

■前半は最後の一度以外、ほとんど甲府に決定的なチャンスを作らせませんでした。守備の部分で前半に機能していた部分、そして多少後半にシュートを打たれる数が増えてしまった部分についてどう思われますか。
 前半は少し、本来は我々はより高い位置でボールを奪いたいというところがあるんですけれども、それを今週少し整理をして、ある程度押しこまれる展開も覚悟しようというところでした。それを考えたときにやはり、先程も申し上げたとおり、マッチアップ上我々のサイドハーフがどこまで下がるのか、あるいは出ていくのかという判断のもとで、下げられた部分もありましたけれども、下がってくれた部分でスペースを消して、相手に決定的なシーンを与えることはなかった前半だったと思います。
 後半は少し相手のトップが盛田選手になってクリスティアーノ選手がシャドーになった部分で、割とクリスティアーノ選手も攻め残りをするなかで、基点になるところがふたつできたと。そういったところで、もう少し激しく寄せて、前を向かれないような状況を作り出せれば良かったのですけれども、どうしてもふたつの基点というところで、前を向かせるシーンが後半は増えてしまったかなと思います。
 ただし、全体の距離感としてはそんなに悪くなかったと思うので、もう少し個人的に寄せることができたのではないかというところは、これからまた映像を見ながら、トレーニングで修正していきたいと思います。