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試合日程/結果

第30節 サンフレッチェ広島

<手倉森誠監督記者会見>

<総括>

 「前節に天王山で負けた広島と、その敵地に乗りこんでの我々のゲームの中で、去年に天王山を戦った我々にとって、その悔しさ、そして17節に敗れた悔しさを晴らすんだ。ただし、前節に敗れて我々を迎える広島とは、それ相応に激しいゲームになると覚悟しながら挑もう」という話をしました。
 そのなかで、ゲームが始まって文字通り、予想通りに、広島の攻勢を強めたサッカーに我々が耐えしのぐ時間帯が強くなった前半でした。自分達としてはボールのフィーリングとピッチのフィーリングというところで、取った後のボールのおさめどころが非常に悪くて、攻勢に出るところまでにはいかなかったと感じています。
 後半は、ちょっとしたシャドーの(守備の)見方を修正などもしながら、広島も攻勢をずっと攻勢を続けられるわけではないと見て、後半に広島が若干ラインを下げた守備に対して、厚みを使いながら揺さぶれた時間帯で、決定打が打てればな、というゲームの流れだったので、こちらは交代のメンバーをどんどん繰り出してパワーを強めていきました。梁をボランチにした時点で、2トップとサイドハーフはほとんどがフォワードの選手にしたところで、なるべく最終ラインとボランチは我慢してゲームを進められるようにと。そこで若干攻勢に出られたのですけれども、梁が出ていった隙を広島は見逃さなかったな、と。去年の天王山で高萩選手にやられたような時間帯で、今日は石原選手にやられているところに対しては、広島のしたたかさ、去年に引き続き我々は彼らの強さを痛感させられました。
 今日のゲームは我々にとってまた、いろいろなものを高めさせてくれるものでした。勝てれば良かったのですが、勝てないときでも今日のゲームから学んだものは大きいと感じていますから、今に優勝を争っているチーム、我々は去年に争っていたのに今年は中位に甘んじているチームです。そこを謙虚に受け止めて、残りの試合でもまた今日の負けを挽回できるような力を注ぎたいと思います。

■守備での良かったところと悪かったところを教えてください。また、柳沢選手を投入したのは、攻め手がなかった中でブロックに穴を空けることが目的だったのでしょうか。

 前半にミキッチ選手のところのパワーに対して、石川直樹と梁が対応していたのですが、センターバックの角田のところでスライドが速くなるとよくなるというところで、前半は押しこまれた状況でしたが、後半はそこをなんとか早めに石川をミキッチに対応させたところで、後半は十分落ち着いたと思います。その守備でうまく対応できるようになってから、今度は取り切れたときの、広島の自陣でブロックを組んだ守備に対して、厚みでボールを持てたのですが、なかなか最終ラインを破ろうとする選手がいなかったので、これは穴を空けるためにヤナ(柳沢)だなと思って投入したのですが。
 そのなかで少し相手に混乱を招いたシーンがふたつくらいあったと思いますけれど、いいかたちでシュートを打たせてくれなかったことには、広島の堅い守備がそこにはあったと思います。

■前半に耐え忍んで後半にチャンスをしたたかにねらうゲーム展開になりましたが、2008年のときに監督が広島で初めて勝利したときのことが、監督自身は頭に浮かびましたか。

 浮かびましたね。2011年の開幕のときは、ある程度一進一退のゲームができて成長を感じた部分がありました。2008年は、やはり勝ったけれどもほとんど広島に主導権を握られたゲームで、今日ももちろん一進一退に持ちこみたかったところでも、押されたときには、思い出したのは2008年に耐え忍んで勝ったというところです。そういう意味では前半にうまく切り抜けられて、勝機はこちらにくるかなと。時間とともに、広島が、今回も優勝争いをしているわけですから、負けられないという思いで緊張感が高まれば、より付け入る隙があるのかなと思ってはいたのですけれども。
 でも、去年の経験が彼らには十分なくらい残っていたというところで、我々は同じ轍を今回踏んでしまったと思います。